では、超高得点シリーズ③です。
今回は、さらに試験前ノートについてお話していきます。
※記事の中で、キーポイントには「⭐︎」マークをつけています。
※長くなってしまったので、後日動画解説のリンクを貼ります。

前回、試験勉強計画のお話で、「丁寧に書きすぎるのは、時間がもったいない」と載せました。
実はこれは、「ノートまとめ」全般に言えることです。「ノートがきれい」=「高得点につながる」という法則は、いつも正しいとは限りません。
特に几帳面な性格の方に多いのですが、ノートをまとめる時、意識が「きれいにまとめること」に意識が向いていませんか。

ノートまとめのように、「書く」という作業は、内容が頭に入っているようで、意外と「書く」という動作に意識が向いてしまい、ただの作業になりがちです。
しかも、ノートまとめをきれいにするという作業は、非常に時間がかかります。

⭐︎勉強において、最も大切なことは、「内容を、質・量ともにどれだけ多く深く、自分の頭に入れるか」

です。「どれだけきれいにまとまっているか」ではありませんし、「どれだけ長く勉強したか」でもありません。

とくに、試験前というタイムリミットのある状態においては、とにかく「早く作業の時間を終えて、内容をどんどん頭に入れ始める」ことが最重要となります。

ですので、試験前ノートも、「きれいなまとめ方かどうか」ではなく、「暗記する上で役に立つかどうか」で判断してページを作っていきます。

では、今回も前置きが長くなりましたが、実際に見ていきますね!

まず、「何をまとめればいいか」ですが、ノートにまとめる内容は、大きく分けて2種類です。
①「自分にとって必要な情報が、教科書やプリントなどに点々と書いてあって、『これだけ見ればこの内容は完璧!』というページがあればいいのに」という場合
②「自分にとって、その内容の教科書やプリントのまとめ方が、今ひとつ頭に入りにくいな」という場合

これだけです!
では、まず「なぜ、これ以外の内容はまとめないのか」をお話しますね。

これ以外の内容というのは、「教科書やプリントのまとめ方で、ある程度理解や暗記ができる」と自分が感じている内容だということになります。
時々、教科書やまとめプリントなどを、そのままきれいにノートに丸写ししている人がいます。
これは、時間の使い方として、とてももったいないです。

教科書やまとめプリントは、もうすでに「まとまっている」教材ですよね。ですので、それをそのまま写すということは、単なる「作業」にしかなりません。
「書いて覚える」とよく言われますが、とにかく「書く」という作業は、時間もかかる上に、作業そのものに意識が向いてしまい、内容に集中できません。
ですので、教科書やまとめプリント自体で覚えられる内容に関しては、まとめ直したりせず、そのまま暗記物として利用してしまいましょう!
次の写真を見てください。
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これは、テキストに赤いマーカーで線を引いているものです。もう知っている人も多いでしょうか?
これ、緑の下敷きを重ねると、マーカーを引いたところが黒くなって、もともと書いてある言葉が見えなくなるんです!線を引くだけで、穴うめ小テストが作れる感覚です!

私はこれを大いに利用していました。
教科書読むだけでいいな、という副教科にも使えます。ただ読むだけでは、「本当に頭に入ったかどうか」がわかりません。できるだけ細かい事柄まで線を引き、緑の下敷きで隠してはクイズのようにして勉強を進めていました。
そうするうちに、教科書がほとんど頭に入ってしまい、記述問題もスラスラと教科書の説明が頭に浮かびます。
繰り返しますが、ただ教科書を読むだけでは、頭に入ったかどうかがわかりません。

頭に入った「気になってしまう」

ことになりかねません。
これは、知識のわずかな穴も許されない超高得点への道にはご法度です!

この方法の唯一の欠点は、欄の長さで言葉が推測されてしまうことが言えますが、欄の長さから推測が始まる前に、即座に正解が出てくるようになれば問題ありません。

⭐︎このように、自分がすでにその状態で覚えやすいと感じる教科書やプリントは、赤いマーカーを使って小テストにしましょう!

これで対応できないものこそ、ノートまとめが必要な分野だと先ほどお話しました。

⭐︎再度ここで、ノートまとめが必要となる場合を示しておきます。
①「自分にとって必要な情報が、教科書やプリントなどに点々と書いてあって、『これだけ見ればこの内容は完璧!』というページがあればいいのに」という場合
=教科書やプリントのままでは自分の必要な情報が探しづらい場合
②「自分にとって、その内容の教科書やプリントのまとめ方が、今ひとつ頭に入りにくいな」という場合
=教科書やプリントのままでは、自分の理解・暗記が進みづらい場合

でしたね。

ノートまとめの方法にも、やり方が大きく分けて2つあります。
A.すっきりしない内容を、自分にとって理解しやすく、構築し直す
B.小テスト形式のページをつくる
です。

まず、Aについて説明していきます。通常、ノートまとめといえばAを指しますよね。
当時私は、
出来事ごとに、その内容と関係人物、それによってどんな変化が起きたのかなど、
教科書の本文、ワークや塾のプリントなどで出題された重要な事柄が全てまとまっていればな、と思ったので(ノートまとめが必要な場面①の状況です)、次のようなページを作りました。
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このページも、極端に丁寧に書こうという意識は持たず、ある程度の見やすさを保ちながら、自分にとって必要な内容をもらさず書くことを大切にしました。

ただし、注意点があります。
短時間に済ませようと思っても、ノートまとめには程々時間がかかるんですよね。
当時私も、わざわざまとめ直す必要があるかな…?と一瞬悩みました。
ですが、このページを繰り返し読むことで、教科書、プリント、ワーク…などと情報を点々と探す手間が省け、結局ページを作る時間以上に、時間を節約できたと思いました。

ですので、

⭐︎Aのやり方でノートをまとめる場合、「これはノートまとめをする意味があるかな」と一度考えること。「作成時間より、そのページによって節約される時間が大きくなるかどうか」を判断し、節約時間の方が大きい場合にのみ、まとめをしましょう。

が大切です。

次に、Bの小テスト形式ノートです。
国語を例に説明します。
これは、短歌が範囲のときに作ったノートです。
何をつつかれてもいいように、短歌ごとに次のようにまとめました。
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これは、教科書にはふんわりとした説明しか書かれていなかったため(ノートまとめが必要な場合②)と、やはり、プリントや授業ノートなどに、必要な情報が散らばっていたため(場合①)作りました。

このページには、カッコとオレンジペンが大量に登場しています。
これが、自作小テスト的なものです。
皆さんご存知の通り、オレンジペンで書いた文字は、赤い下敷き(赤シート)をかぶせると消えて見えなくなります。
このページは、まとめページではありますが、小テストページとして機能させられます。
もちろん、最初に紹介した、赤マーカーを緑の下敷きで隠す方法も使えるのですが、この方法をすると教科書やプリントが赤マーカーだらけになってしまうので、提出が必要な授業ノートやプリントには向きません。

このように、小テストとして機能させられる「オレンジページ」がBパターンのノートまとめです。
まとめページを読み返すだけでは、教科書の場合と同じように、覚えた「つもり」になりがちですが、人間の記憶は、知識をインプットするときよりも、それを「思い出そうとする」ときに深められます。

したがって、

⭐︎勉強の中にクイズ形式(小テスト形式)を取り入れるこのオレンジページ、赤シートで隠してテストするたび「思い出す作業」になり、より記憶が定着するのでオススメです。

他にも、オレンジペンを使って、記述対策にこのようなページも作りました。
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今見ても恐ろしいのですが、このオレンジの部分、全て覚えていました。
これは本当に極端ですので、あくまでも、より完璧を目指す一例として参考に見ていただければと思います。